はじめに:見えないけど誇るべきもの、それが「車両メーカー」
駅に滑り込むスマートな新幹線、都市を走る地下鉄、旅情を誘う特急列車──
鉄道は、私たちの日常を支える大切なインフラです。
でも、その「車両」を作っている会社のこと、どれくらい知っていますか?
実は日本には、世界に誇る鉄道車両メーカーが数多く存在します。
今回は、日本の鉄道車両メーカーたちを、代表例とともに紹介していきます。
1.日立製作所(鉄道ビジネスユニット)
- 拠点:茨城県(笠戸事業所)、山口県(笠戸事業所)ほか
- 主な製造車両:
- 常磐線特急「ひたち」(E657系)
- 東京都交通局「都営浅草線車両」(5500形)
- イギリス向け高速鉄道「アズーマ」など海外向けも多数
特徴:
国内外でシェアを伸ばすグローバル鉄道メーカー。特に欧州でのプレゼンスが急拡大中。
2.川崎重工業(モビリティ&エンジニアリング)
- 拠点:兵庫県(兵庫工場)
- 主な製造車両:
- 山陽新幹線「N700S」
- NYC地下鉄(アメリカ)
- JR東日本・総武快速線「E235系」など
特徴:
新幹線や海外地下鉄で多数の実績を持つ「重厚長大」なものづくり企業。飛行機・ヘリも手掛けるマルチメーカー。
3.近畿車輛(Kinki Sharyo)
- 拠点:大阪府東大阪市
- 主な製造車両:
- 近鉄特急「ひのとり」
- 大阪メトロ各線の新型車両
- 米国ロサンゼルス地下鉄車両
特徴:
伝統的な私鉄特急から、海外ライトレール(LRT)市場まで幅広く展開。私鉄ファンにはおなじみのメーカー。
4.日本車輌製造(日本車両)
- 拠点:愛知県豊川市
- 主な製造車両:
- 東海道新幹線「N700S」一部
- JR東海・在来線車両
- 台北MRT車両(台湾)
特徴:
「新幹線のふるさと」と呼ばれる老舗メーカー。鉄道だけでなく橋梁や建設機械も手がける。
5.総合車両製作所(J-TREC)
- 拠点:神奈川県横浜市(横浜事業所)、新潟県(新津事業所)
- 主な製造車両:
- JR東日本「E235系山手線」
- 相鉄・東急直通線用新型車両
- 横浜市営地下鉄ブルーライン新型車両
特徴:
もとは東急車輛製造。軽量ステンレス車両に強み。JR東日本向け通勤車両を多数製造。
まとめ:鉄道を支える名脇役たち
列車のかっこよさは、単にデザインだけではありません。
乗り心地、安全性、スピード感──それらすべては、車両メーカーたちの知恵と努力の結晶です。
鉄道に乗るとき、ふと「これ、どこの会社が作った車両なんだろう?」と意識してみてください。
きっと、いつもの旅がほんの少し、奥深いものになるはずです。
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