5月の第2日曜日、街にはカーネーションやギフトが並び、「母に感謝を伝える日」として定着している母の日。
しかし、その由来や背景を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか?
この記事では、母の日がいつ・どこで生まれ、どうやって日本に広まったのかを紹介しながら、現代における意味についても考えてみます。
■ 母の日の起源 ― アメリカのアンナ・ジャービスの想い
母の日のルーツは20世紀初頭のアメリカにあります。
1905年、アメリカ・ウェストバージニア州に住んでいたアンナ・ジャービスという女性が、亡き母を追悼するために教会で記念礼拝を行ったのがきっかけです。
彼女の母・アン・ジャービスは、生前に地域の女性の健康や福祉向上に尽くした社会活動家でした。
アンナは「母への感謝を伝える日を国民的な行事にしたい」と運動を始め、1914年に当時の大統領ウィルソンが5月の第2日曜日を「母の日」とする法案に署名。
こうして、アメリカで正式な記念日として母の日が制定されました。
■ 母の日のシンボル「カーネーション」の理由
アンナ・ジャービスが母の日の式典で配ったのが白いカーネーションでした。
これは亡き母の好きな花だったことが理由で、やがて「母の日=カーネーション」のイメージが定着。
その後、存命の母には赤、亡くなった母には白という色分けの風習が広まりましたが、現在では赤いカーネーションが一般的に「母の日の花」として使われています。
■ 日本での広まり
日本に母の日が伝わったのは大正時代ですが、国民的行事として定着したのは昭和の初期~戦後にかけてです。
- 1931年:皇后(香淳皇后)の誕生日3月6日を「母の日」とする動きがあった
- 戦後(1950年代):アメリカ文化の流入により、5月の第2日曜日が「母の日」として浸透
- 百貨店・花屋・企業の販促活動が後押し
こうして日本でも「お母さんありがとう」と感謝を伝える風習が根付き、今では家庭ごとに個性的な母の日が展開されています。
■ 現代における母の日の意味
現代では、母の日は**単なるイベントを超えた「心を伝える日」**として位置づけられています。
- 離れて暮らす親子間での絆の再確認
- 贈り物だけでなく「手紙」「LINE」「電話」など形を問わぬ感謝表現
- 実母だけでなく「義母」「育ての親」「保護者代わりの人」などへも感謝の対象が広がっている
母の日は、形式ではなく「感謝の気持ち」を素直に表すことが何よりも大切です。
【まとめ】
母の日は、アメリカの女性アンナ・ジャービスの母を想う心から始まった記念日です。
それが世界中に広まり、日本でも「ありがとう」を伝える大切な文化となりました。
今年の母の日、あなたはどんな言葉で感謝を伝えますか?
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